26期アイデアコンテスト入賞者インタビュー

2024年10月から2025年1月にかけて行われた26期アイデアコンテストの結果が先日発表されました。
今年のテーマは「地図・位置情報・生成AIを用いた新しいサービスのアイデア」
応募総数は41名・100件にも及び、そのうち3名のアイデアが今回入賞となりました。
入賞者へ行ったインタビューの内容をご紹介します。

入賞者と入賞アイデアについて

入賞者インタビュー

上から時計回りで、サービス企画室の髙橋 明梨さん(以下 髙橋さん、新卒入社1年目)、技術統括部の甲地 崇宏さん(以下 甲地さん)、パートナー第二事業部黒川 健一さん(以下 黒川さん)。※甲地さんは遠隔地よりオンラインで参加されました。

Q1.まずは今回の受賞について、みなさんの率直な感想を教えてください。

髙橋さん:
本当に光栄で、嬉しく思っています!
1次審査を通過した皆さんのアイデアはどれも、社会の役に立つ素晴らしいものばかりだったので、自分が受賞してよいのかと身の引き締まる思いです。

黒川さん:
私は、社員の方に投票していただく機会の中で、このアイデアを皆さんに選んで頂けたことが嬉しかったです。

甲地さん:
はい、素直に嬉しく思っています!

Q2.今回のアイデアを思いついた背景や、応募に至ったきっかけについて、教えてください。

甲地さん:
毎年アイデアコンテストに応募していることもあり、今年も挑戦しようと思いエントリーしました。
また、今回のアイデアは、過去にアイデアコンテストに応募した内容を発展させたものです。生成AIの仕組みを活用することで、真実性などの要素をより細かく検討できるようになると考えました。

黒川さん:
私も毎年エントリーしていて、今回も応募しました。営業の仕事をしているので、お客様の課題をサービスに反映できればと思い、このアイデアを考えました。2~3年前、ECサイトを運営している企業から「自社で運送も行いたい」という要望があり、専用のナビゲーションを作ってほしいという案件がありました。お客様からいただいていた「到着地点の情報を正確に把握したい」という課題が今回のテーマと重なっていると思い、それを解決できる仕組みを作れば、配送業者や物流の課題解決に貢献できるのではないかと考えました。

髙橋さん:
私は、サービス企画室で進めている「時空間マッププロジェクト」の業務で、主に新卒メンバーが取り組む活動の一環として、アイデアの種を数多く集めていました。その中で、これまで考えていたアイデアを発展させる場として、今回応募させていただきました。
毎朝、それぞれがニュースを持ち寄り、「こんなニュースがありました」という情報を共有しながら、新卒メンバーが順番に発表しているのですが、その中で「このニュースをもとに、こんなサービスができるのではないか」といったアイデアを考える場を頂いており、ここで発表した内容の中から、テーマを選んで応募しました。

Q3.今回受賞したアイデアの中で、これまでの経験や学び、あるいは自身の個性が表現できていると感じる部分はどこですか?

髙橋さん:
メインテーマとしてゲームを題材にした点だと思います。これまでもアイデアを考える際に、サービス企画室の中で出てきたアイデアの中から、AIと相性が良さそうなものを選ぶようにしていました。その中には、今回受賞したマーダーミステリーのアイデアもありました。実はこれは、一度ボツになったアイデアだったのですが、自分が好きなテーマだったので、あえてもう一度提案してみました。自分が本当に好きなものをベースにしている点が、私らしさとして表れているのかなと思っています。

黒川さん:
これまで業務上で関わりがあったお客様の声を反映しているところが、自分らしさとして表れているのかなと思います。物流事業者・配送会社さんとのやり取りが多かったこともあり、その経験を今回のアイデアに活かすことができました。自分でも感じていた課題が自然と形になったというか、「これは実現させたい」と思うようになりました。

甲地さん:
以前営業の仕事をしていた際に、動態管理に関するお問い合わせをいただき、病院などに訪問する機会がありました。その際の要望を確認すると、動態管理そのものよりも、訪問スケジュール調整を効率化したいというニーズがあることが分かり、それが今回のアイデアの元になっています。
営業として現場に関わる中で、お客様の実際の声を聞き、それをもとにアイデアを考えたという点では、黒川さんと共通していると感じます。

インタビュアーはアイデアコンテスト運営事務局の山田 啓介さんが務めました。

Q4.今回のアイデアを検討する際、生成AIをどのように活用されましたか? また、その利用方法や感想についても詳しく教えてください。

甲地さん:
AIを活用することで、応募の効率が上がったと感じました。これまでのWEB検索では、アイデアの市場性を調べることは可能ですが、情報の収集や整理に時間がかかることが課題でした。しかし、生成AIを活用することで、必要な情報を選別し、効率よくまとめることができるようになりました。その結果、アイデアの検討にかかる時間を短縮でき、よりスムーズに深掘りすることができたと思います。
また、生成AIの設定を活用して「この項目を埋めてください」という形式で入力すると、しっかりとした回答が出てくるので、効率よくアイデアをまとめることができました。応募の準備を短期間で一気に仕上げる必要があったのですが、AIを活用してアイデアの確認を行うことで、短時間で質の高いアイデアを出し、無理なく準備を進めることができました。 

髙橋さん:
自分の中で「これを出したいな」という、ふわっとしたテーマはありましたが、具体的にどのように書けばいいのか全く分かりませんでした。そこで、複数のAIモデルが使えるサイトを活用して、文章を4つほど一度に生成しました。その中から良い部分を抽出し、これをベースに「ChatGPT」でさらにブラッシュアップしていく、という流れで進めました。
私はまだ新卒入社1年目で知識が少ないため、分からないことも多かったのですが、そういった部分をAIでカバーできたのが非常に便利だと感じました。

黒川さん:
生成AIの良い点として、「壁打ち」としての役割があると感じました。たとえば、「こういうアイデアなんだけど、どう思う?」といった問いかけに対して、すぐにフィードバックを返してくれるため、何度も試行錯誤ができる点が非常に便利だと思いました。

Q5.アイデアコンテストの告知の際に「生成AIを用いた審査を行う」と最初に聞いたとき、どのような感想を持ちましたか?

髙橋さん:
「あ、生成AIなんだ」と思いました。たくさんアイデアが応募されると思うので、効率の面ではすごくいい方法だなと思いました。

黒川さん:
これまでのアイデアコンテストとは、考え方を大きく変えなければいけないと感じました。その理由としては、業務の中でCopilotを使っており、「こういうインプットをすると、このようなアウトプットが返ってくる」という仕組みを、ある程度理解できていました。具体的には、過去の市場動向や既存のアイデアもとにフィードバックを返してくれるところです。そのため、曖昧な表現ではなく、的確な内容を書かないと審査で評価されないのではないかと考え、特に意識して応募を行いました。

甲地さん:
生成AIを活用して審査を行うと聞いて、高得点が取れるよう、応募内容を工夫しました。私もユーザーローカルのPoCに関わっており、AIを活用する機会が多いので、どのような指示を出せば適切な評価を得られるか、ある程度の傾向は理解していました。そのため、「こういう内容にすれば点数が高くなりやすいのではないか」と考えながら応募しました。

Q6.応募を頂いたアイデアに対して生成AIが出した評価結果を読んで、どのように感じられましたか? ご自身の考えと一致していた点や、意外に思った点などを教えてください。

黒川さん:
審査が主観ではなく、客観的な判断によって行われる点が良いと感じました。主観的な評価だと、どうしてもその人の経験や知見、さらには企業の文化や価値観が色濃く反映されてしまいます。しかし、生成AIは中立的な立場で評価を行うため、その視点から意見を出してもらえるのは非常に良いと思いました。
今回2つ応募したアイデアへの、それぞれのAI評価の結果を見て、最終的に選ばれたアイデアの方が、市場にとってより役立つサービスなのではないかと感じました。応募の時点では気づいていなかったポイントに対する指摘もあり、「確かにそうかもしれない」という気づきがありました。

髙橋さん:
今回選ばれたアイデアの他にもいくつか応募をして、その中には私が一番推していたものもありました。しかし、そのアイデアがAIからは最も低い評価を受けていました…。
ただ、そのアイデアへの評価内容をよく読み込んでみると、「長期的な成長性の観点では全然ダメですね」といった、至極真っ当なフィードバックが返ってきていて、私自身も納得しました。改めて、生成AIの評価には信憑性があると感じました。

甲地さん:
もともと内容を生成AIで審査する仕組みがあったので、応募する前にすべてのアイデアに点数をつけてもらっていました。その中で「点数を上げるために追加すべき情報があれば教えてください」という形で検討を進めていました。今回、最終的に入賞したアイデアが最も高い点数を獲得していたと思いますし、評価コメントも妥当な内容だったと感じています。
人が審査すると、どうしてもキャッチーなアイデアが評価されやすい傾向がありますが、AIによる審査では市場性をある程度分析し、本当にビジネスになりそうなものを選ぶのではないかと思いました。

インタビューの様子

Q7.今回のアイデアコンテスト以外でも、日常業務や生活の中で生成AIをご活用されているかと思いますが、そのときの感想や印象について教えてください

黒川さん:
私が普段よく使うのは、顧客情報の確認や業務における文章の添削です。お客様がどのような事業をされているのかを素早く整理し、まとめてくれるので非常に助かっています。文章の添削でも、表現のニュアンスによって印象を大きく変えることができるため、とても便利だと感じています。

髙橋さん:今、ほとんどの業務でAIを活用しており、もはやAIなしでは仕事が成り立たないと感じるほどです。
企画の観点で言うと、例えば簡単なウェブアプリのデモサイトなら、コードを書かずに作成することもできるので、これまでのようにパワーポイントでイメージを作るよりも、実際の画面をAIに素早く生成してもらった方が効率的だと感じています。その結果、企画の進め方にも変化が生まれていると感じます。これからは、どのAIが何を得意としていて、何が作れるのか?等の、適切な情報収集がますます重要になってくると考えています。

甲地さん:
生成AIは仕事だけでなく、日常生活でも活用する機会が増えてきています。以前は主にGoogle検索を利用していましたが、最近ではまず生成AIで確認し、分からない点があればさらに会話を重ねながら調べることが多くなっています。
また、ビジネスの場面では文書作成にも活用しています。営業の頃と比べると頻度は減りましたが、資料を作成する際に文章を細かく調整したい場面があり、そうした時に非常に便利だと感じています。
もし全社での導入が進めば、資料作成などの業務が大幅に効率化されるだろうと考えています。

Q8.新しいアイデアを生み出すための情報収集や、インスピレーションが必要な時に、心がけていることがあれば、教えていただけますか?

甲地さん:
特に決まった方法は無いですが、「アイデアコンテストに応募する」と決めると、無意識のうちに脳が情報のアンテナを張るようになり、普通は聞き流してしまうようなニュースやネットの記事に対しても、「もしかして何かに活かせるかもしれない」と気づくことが増えました。これをうまく活用することで、インスピレーションが得やすくなっていると感じます。

黒川さん:
日常生活の中で、「これ、ちょっと不便だな」と感じたり、「困っている人がいるな」と思ったりしたことをメモに残しています。それをビジネスに活かせそうであれば、営業活動に結びつけたり、実際に提案することもあります。このようなネタを集めている中で、今回のような機会があれば応募し、審査を受けるようにしています。

髙橋さん:
ちょうど最近、新しい情報収集の方法について悩んでいました。スマホで調べると、どうしてもフィルターバブルの影響で、自分の関心のある情報ばかりが表示されてしまいます。そこで最近、「本屋に行って表紙や目次を眺め、気になったワードを見つけたら、それをもとにネットで検索する」という方法を教えて頂きました。これを実践するために、今後は積極的に本屋さんに足を運んでみようと考えています。

Q9.最後に、今後ゼンリンデータコムで挑戦したいことや、実現したいプロジェクト、そして抱負などがございましたら、ぜひお聞かせください。

髙橋さん:
来期は、サービス企画室からコンシューマ第二事業部に異動になります。まだ自分が何をするのか完全に把握できていませんが、まずは一日でも早く業務に慣れ、戦力として貢献できるようになることを目標にしています。

黒川さん:
今回のような機会で生まれたアイデアを、実際のサービスとして具現化していきたいと思います。またキャリアの面では、後輩に指導する機会が多いため、アイデアコンテストに限らず「こうすればもっとアイデアを出しやすくなる」、「こうまとめると分かりやすくなる」といったノウハウを共有しながら、業務の中で活かしていきたいと考えています。

甲地さん:
生成AIがブームになって、業務にも活用できることがわかってきています。おそらく、5年後や10年後には、さらに革新的なサービスが登場するでしょう。そうした技術の進化に対して、「年をとったから使いづらい」、「よく分からない」と感じて遠ざけるのではなく、年齢を重ねても常に新しい技術を積極的に学んで適応し、社会人として成長し続けたいと思っています。

山田さん:
本日はインタビューにお答えいただき、ありがとうございました!

アイデアコンテスト運営事務局より

今回のアイデアコンテストでは、「生成AIの活用」が大きなテーマとなっていました。今回入賞された皆さんは、AIを「アイデアの相談相手」や「壁打ちパートナー」として活用し、ご自身のアイデアをより具体的に分かりやすくブラッシュアップするために使われていたことが印象的でした。

さらに、現場のお客様の声から発想したり、一度ボツになったテーマでも「好きだから」という気持ちで再挑戦してみたりと、それぞれの経験や個性が活かされた、自由で前向きな発想も随所に見られました。生成AIを使いこなすことで、個人の能力を大きく広げることができる可能性を感じました。

次回もたくさんの方にご参加いただけるように、アイデアコンテストを計画・推進していく予定です。
これからもどうぞよろしくお願いします!