2025年1月23日(木)に、コーポレート本部主催の勉強会 教育編の第11回を開催いたしました。
各部説明
【教育編】 第10回 法務部
第11回 知的財産部
アイデア提案時とクリアランス調査時における特許の考え方
アイデア提案時とクリアランス調査時における特許の考え方について榊原さんから説明がありました。
■特許公報
・特許公報とは

公開特許公報‥特許出願から1年6か月を経過後に公開される特許登録したいもの。
登録特許公報‥出願後に特許庁の審査を経て、特許に値すると認められ特許登録されたもの。一般的な特許権に該当します。
特許権とは、登録特許公報で開示されている内容が権利となります。

公開特許公報も登録特許公報も記載内容はほぼ同じです。
特許請求の範囲は特許権全体を表しており、その特許請求の範囲に請求項1・請求項2のような形でいくつか項目分けされた請求項が記載されている。これは独立した特許権となるため請求項1や請求項2も特許権となります。
・特許公報を接する(見る・読む)状況

社内で特許公報と接する場面は、大きく分けて2つございます。
①アイデア提案をいただいた際に知財部から提供させていただく場面
②クリアランス調査(侵害予防調査)の際に知財部のほうから会社の方に提供させていただく場面

アイデア提案時‥先行技術調査を行います。その際に、既存の技術文献や特許文献を調べて提案いただいたアイデアを出願する前にそのアイデアが世の中にとって新しいのか・進んだものであるのかを確認するために調査を行います。調査の際に提示するものとしては、主に国内国外の公開特許公報(特許出願したいとだされたもの)の記載内容全体や雑誌、WEB記事等を提示しています。記載内容全体というのは、特許請求の範囲だけでなく図面や発明の説明の詳細部分等を全部ひっくるめて調査対象としています。
クリアランス調査時‥他社の特許権を侵害しないことを確認するために調査を行い、内容を確認させていただくために開発者の方に提示させていただいています。国内の登録特許公報の請求項の範囲を主に調査しています。図面の内容や処理フロー等の詳細情報は対象にしておらず、特許請求の範囲を対象にしています。
・考え方(アイデア提案時)

技術者(当業者)とは、発明の技術分野(当社でいうとナビや地図、地図表示、検索)でアイデア提案をいただいた時点での一般的な技術知識を持っている人。研究開発に必要な通常の技術手法はなんでも使うことができる。普通の創作能力(Aという考え方とBという考え方があったらシンプルにくっつけることができる能力)を持っている。アイデアを提案いただいた段階で世の中一般の技術をほぼ理解している人もしくはグループとされています。
アイデア提案をいただいて、特許文献を提示するときには当業者を想定したうえで皆さんに回答させていただいています。
この当業者が、アイデアを簡単に思いつける場というのは特別な効果、いわゆる想定の範囲内であるため出願が難しいといった回答をさせていただいています。もしそういった回答をさせていただいた際には、「単純に提示された内容を組み合わせただけではない」というところを示していただき、「細かい工夫が入っています」や「ここが従来と違います」というところをお伝えいただけると再検討できますし、アイデアを特許出願という形に結び付けられることができます。

・考え方

まずは特許請求の範囲を対象としていることを理解する必要があります。

請求項1は、なにもついていないので独立請求項という表現をします。
請求項2は、請求項1に結び付くかたちで権利ができているので従属請求項もしくは従属項と表現します。

かなり精度が高いので、ぜひ生成AIを活用してください。

注意点1‥基本的には特許請求項はわかりやすい表現をしているので、難解な単語や表現を使わない場合が多いですが、たまに意味が分からない単語や広く意味が取れる単語が含まれている場合があります。わからない単語が他の請求項に含まれる場合には、請求項1で定義されている場合もあるので戻って読み直してみて下さい。単語の定義を特許出願の中で権利範囲外のところにあたる特許の詳細な説明の中で定義をしている場合もあるので、その定義のところを確認いただく必要があります。
注意点3‥権利化するにあたり特許庁とやり取りをする中で出願人側が追加した内容には下線がひかれるようになっています。その下線を加えたところというのは、出願人が自らここは特徴だという意図をもって追加している部分になります。その部分を意識しておくことが構成を理解する際に必要となります。

Chat GPT3.5の時に読み込ませ、内容について聞いたところ上記のような回答が返ってきます。生成AIに読み込ませたほうが早いので、積極的に内容把握に利用していただければと思います。

特許番号をそのまま入力しても、特許庁のページに案内されるだけなのでご注意ください。
生成AIを利用することで特許請求の範囲や内容を大まかに概要として把握できると思いますので、ぜひ活用してみてください。






アイデア提案時とクリアランス調査時で読むポイントが異なるという点をご理解いただければ幸いです。
・補足


特許公報はもともと読みにくい文章であり、抽象的・冗長・専門的なため積極的に生成AIを活用いただければと思います。
・参考資料
勉強したいという方には、こういった手順で読めば読みやすいのではないかという情報を共有しております。





※第11回 知的財産部の教育編の動画と資料に関しては、下記に格納しております。
https://ss30j.cybozu.com/g/cabinet/index.csp?sp=0&hid=2935
※コーポレート本部勉強会のスケジュールは、こちらに掲載しております。
https://x.gd/3MIC7
