商業施設・店舗向けデジタルソリューションに関するオンラインセミナーを開催

2021年1月29日(金)16時00分~16時50分、商業施設・店舗向けデジタルソリューションに関するオンラインセミナーを開催し、事業企画部の上西 篤史副部長(以下 上西さん)とディレクターの山田 啓介さん(以下 山田さん)が登壇しました。

上西さんは「Mappedin(マップトイン)」、山田さんは「Aura Vision(オーラビジョン)」について、概要の説明、またデモンストレーションを行いながら2つのサービスを紹介しました。

Mappedin

サービス概要

「Mappedin」はCADやPDF、画像といった施設平面図データをデジタル化し、屋内デジタルマップの作成と管理、さらにフロアマップや施設案内も提供するサービスです。

「Mappedin」はカナダを拠点としたベンチャー企業Mappedin社が提供するサービスで、当社は日本国内にてパートナーシップを結び、日本顧客向けに販売しています。

このサービスを利用することによって、フロアマップの作成や更新作業、施設 案内サービスの提供にかかる工数、コストを従来に比べ大幅に削減することができます。

海外ではすでにショッピングモールや公共交通施設、医療施設といった多くの施設で利用されています。
日本国内では三井不動産様アーバンドッグ ららぽーと豊洲、ららぽーと新三郷のフロアガイドにて導入されています。

フロアガイドにとどまらず、位置情報を活用した経路案内※も可能となっており、バリアフリーのルート案内や階層ごとの表示にも対応しています。
「いつ、どの店舗がどのくらい検索されているのか」といった検索数の分析も可能です。
※現在iOS版であればweb、モバイルアプリで位置計測が可能です。Android版は開発中です。

三井不動産様ららぽーと新三郷のフロアガイド
三井不動産様ららぽーと新三郷のフロアガイド
位置情報を活用した店舗間のルート案内(青線)も可能です。
位置情報を活用した店舗間のルート案内(青線)も可能です。

デモンストレーション

デモンストレーションでは田町オフィスのデータが使用されました。
ナビパークに新たに区画を作成し、エレベーターから新区画へのルート案内を表示しました。
簡単な操作で区画作成、ルート案内の表示、デザイン変更が可能なことをアピールしました。

赤丸を付けた部分が新たに作成した区画とエレベーターを結ぶ案内ルート。
赤丸を付けた部分が新たに作成した区画とエレベーターを結ぶ案内ルート。

Aura Visionの紹介

サービス概要

「Aura Vision」は小売店に設置されている防犯カメラの映像を独自画像認識AIで解析し、顧客数や属性を分析することができるロンドン発祥のサービスです。
AIを用いることで従来、労力やコストがかかっていた店舗情報の分析を簡単に数値化、分析が可能となります。

【Aura Visionの特徴】


「Aura Vision」ではすでに取り付けられている防犯カメラ(ITカメラ)を利用することが可能なため、コストの削減、防犯カメラ設置の手間を抑えることができます。
また、データの取得、分析により、店舗の売り上げ促進や店頭ディスプレイ、商品陳列といった店舗運営の最適化も図れます。
さらに解析データは匿名化され、プライバシー保護の面でも万全です。

「Aura Vision」で取得できる情報は以下の3つとなります。

・店舗への来客数
・特定エリアの顧客滞在時間
・顧客滞在箇所のヒートマップ

これらの情報を日時別、属性別(性別や年齢)でクロス集計することができます。
店舗のPOSデータとの連携も可能です。


「Aura Vision」での分析を基にディスプレイ方法や陳列の改善、スタッフ配置を見直したことで、来店数や滞在時間、売り上げが増加したという実際の事例も紹介されました。

デモンストレーション

サンプルデータを用いてwebブラウザ上で操作方法を公開しました。
ここでは携帯電話ショップの事例をご紹介します。

上の図は1日の滞在時間の合計数をヒートマップで表しています。 赤い部分は多くの人が滞在した箇所です。
上の図は1日の滞在時間の合計数をヒートマップで表しています。赤い部分は多くの人が滞在した箇所です。
右側は顧客、左側は店舗スタッフの動きを表しています。
右側は顧客、左側は店舗スタッフの動きを表しています。

「Aura Vision」は属性ごとの分析が可能なため、顧客動線も導き出せます。
この場合、店の奥側(画像では手前側)に顧客の動きが少ないため、目玉商品やキャンペーン商品を置くといった工夫を施すことにより、顧客動線の改善を見込めます。

質疑応答

それぞれのサービス概要の説明とデモンストレーションの後、質疑応答が行われました。
いくつかの質問をサービスごとにご紹介します。

Mappedinに関する質問

Q.初期費は都度見積もり、ということですが、一般的な施設ではどれくらいのコストになるのでしょうか?

上西さん:
規模感によって変わってきますが、日本の2~3フロアの一般的な商業施設であれば初期費用は50~70万くらいです。
屋内測位の調査や周辺作業が発生すれば追加料金はかかってきます。

Q.当社の提供する他のサービスとのコラボレーションや連携の例はありますか?

上西さん:
現在、屋内測位との連携を進めているところです。
施設に置いてあるビーコンを「Mappedin」サービスでそのまま使いたいといったご要望があるかと思います。
そういった既存のビーコンを活かして自分の位置を「Mappedin」上で表示させるなど、現在準備を進めているところです。

Q.今後の展望を教えてください。

上西さん:
ゼンリングループでは主に屋外地図を扱っています。
そういった屋外地図と屋内の施設マップを連携させたサービスを検討しているところです。

Aura Visionに関する質問

Q.AIカメラベンダは国内に多くありますが、Aura Visionにしかできない差別ポイントはありますか?

山田さん:
専用のカメラを使わず、既存のカメラを使える点が大きな差別ポイントだと思います。
AIカメラを使って人数カウントや属性をレポーティングするサービスは同様にありますが、新しくカメラを設置しなければならない場合があります。
台数によってはコストがかさむ、またカメラ設置のために施設を止めたりする手間がありますが、「Aura Vision」ではこれらをコストカットできます。

Q.レポートといった分析でのサポートはありますか?

山田さん:
管理画面の提供に加えて、分析サポートもオプションでご用意しております。
出てきた数字に対して月次比較や良し悪し等をレポートとしてご提供いたします。
また店舗改善のアイデアの提案も考えております。
すでに小売店様の方で売り場改善を委託されているコンサルタントの方がいらっしゃいましたら、そちらへデータ提供をし、レポーティングさせていただくといったことも可能です。

Q. 防犯カメラとサーモグラフィ、またAura Visionを組み合わせたようなコロナ対策のサービスはありますか?

山田さん:
防犯カメラの映像からサーモグラフィを検出することは難しいですが、
「Aura Vision」ではコロナ対策分析オプションをご用意しています。
ソーシャルディスタンスが適切に保たれているか、店舗の密集度、空いている店舗へのナビゲーションにつながる機能やマスクを着けているか否かを判別する分析は可能です。

Q.当社の提供する他のサービスとのコラボレーションや連携の例はありますか?

山田さん:
まだ日本でご紹介を始めたばかりのため実績がない状況です。
しかし、屋内動態サービスや「Mappedin」のような屋内マップサービスとの連携を考えています。
施設全体や回遊の分析といったところまで視野に入れてサービスを提供できればと思っております。

インタビュー

最後に、上西さん、山田さんよりオンラインセミナーを通してのコメントをいただきました。

Q.オンラインセミナーを実施してみて、手ごたえや参加者の反応はいかがでしたか?

上西さん:
コロナ禍により、ウェビナーが一般的なものになり、多くの方に対し、比較的簡単に低コストでセミナー実施できるメリットは大きいと感じました。
参加者とのコミュニケーションもその場でチャットしたり、アンケートをウェブ上ですぐに回答していただいたりできるので、双方にとって効率的なやり方だと思いました。

山田さん:
質疑応答の場面では、Zoomのチャット機能を通じて参加者から積極的に質問がありました。
こちらを読み上げて回答する形を取ったので、よりリアルなイベントに近い、双方向のコミュニケーションを実現できたと思います。

Q.今後、他の部門でもオンラインセミナーを開催する機会が出てくると思います。セミナー開催にあたって工夫したことや気を付けた点はありますか?

上西さん:
限られた時間でのプレゼンテーションのため、資料は、通常打ち合わせなどで使用する資料から、より視覚的に伝わりやすい体裁に修正し、また話す内容も簡潔に伝わりやすいことを心掛けました。

山田さん:
今回のオンラインセミナーでは、映像ミキサーを使用してプレゼンターの映像を発表スライドに自然な形で合成する取り組みを行い、リアルイベントの発表に近い演出を実現しました。
また、上西さんと私が遠隔地にいながら双方がプレゼンターとして発表する手法にも取り組みました。
今後自社でオンラインセミナーを開催する際に、参考としてもらえる開催フォーマットを組み立てることができたと思っています。

Q.今後の取り組みがあれば教えてください。

上西さん:
「Mappedin」サービスは2月にこちらも初となるオンラインイベントへ出展し、引き続き、デジタルプロモーションを推進していきます。
また今回のウェビナー実施結果から、集客方法をより改善していく必要があることが課題として挙がっています。
今後のウェビナーでは、この点を工夫していきたいと考えています。

山田さん:
「Aura Vision」も、「Mappedin」と同様にオンラインイベント等を通じて顧客への提案を進めていく予定です。
また、他部門でも同様のフォーマットでオンラインセミナーを開催してみたいという要望も頂いており、そちらの技術的な支援にも積極的に取り組んでいきたいと思います。