2024年12月19日(木)に、コーポレート本部主催の勉強会 教育編の第10回を開催いたしました。
各部説明
【教育編】 第10回 法務部
契約書の基本がわかる研修
勉強会の目的と契約書の基本について鈴木さんから説明がありました。
■本日の勉強会の目的について

契約についてお話をさせていただきますが、そもそも契約は皆さんが日頃行っている取引の前提となる行為ではあるもののなかなか難しいイメージもあるのではないかと思います。
事業を行う上で重要な要素の一つでもあり、避けては通れない部分でもあると思います。
■契約書の基本
・契約とは

モノを売りたいという人が売りますという意思表示をしたことに対して、それを欲しいと思う人が買いたいという意思表示をし、お互いの意思が合致した場合に契約が成立します。

契約が成立した当事者の間に、権利と義務といった法的な効果が発生します。
権利‥何かを実施することができる
義務‥実施しなければならないことや守らなければいけないこと

契約を守らないと‥
法的な効果が生じた義務を果たさないということになるので法的にペナルティが発生します。

組み合わせて請求されることも起こりえます。
また損害賠償の額が、数千万円にものぼるようなことも実際に発生しています。
そのため、一度契約をした場合は契約の内容は必ず遵守する必要があります。




誰が・何を・いつまでに・どのようにするか等の具体的な契約内容を書面に記載し、お互いの権利と義務を明確にする目的があります。
また、トラブル防止の目的もあります。書面で明確にすることで、当事者間で生じる誤解やトラブルを未然に防ぐという機能があり、口頭での約束よりも強力で客観的な証拠にもなるので万が一裁判のような争いになった場合でも法的にも有効な証拠になります。

契約の内容に認識のずれやそもそも契約書に記載されていない内容があるとトラブルの種になってしまいかねません。裁判により公平な解決を図ることも一つの解決手段ではありますが、裁判となると金銭的な負担や複数年に及ぶ長期的な労力がかかってしまうことになります。法務部だけでなく契約を締結した部署でも同様に長期にわたる対応が必要になってしまいますので、裁判となること自体をリスクとして捉え、可能な限り避けるという方向性で考えていただく必要があります。
また、この裁判リスクを防ぐためにも契約の段階で合意内容を可能な限り明確にした上で契約書を作成し、締結することが重要です。

1.約束したことが曖昧であったり誤解が生じる内容である場合は、トラブルとなってしまいますので口頭のみでの契約は避け、必ず契約書を作成し合意する事項を明確に確認したうえで契約を締結する必要があります。
2.相手方に守ってほしいことや当社の権利に関する事項については、可能な限り漏れなく明確に記載し、認識のずれや誤解を防ぐ必要があります。
3.契約は契約書を締結したら終わりということではありません。相手方に契約の内容を守ってもらうと同時に、当社としても契約した内容を守らないと契約の解除や損害賠償の請求といった重いペナルティをうけることになってしまいますので、契約書には自社が本当に守ることやできることが書かれている必要があります。守れないことは合意しない、守ってほしいことは契約書に必ず書く必要があります。
契約を締結するということに重きをおいて、適当な内容で契約を締結してしまうと後で思わぬトラブルに発展してしまったり不利な内容で合意してしまうこともあるかもしれませんので契約の締結には十分な時間や余裕をもって対応するようにしてください。
・契約の種類
契約書には様々な種類があるのですが、売買や請負、準委任といった取引の内容で分けた契約の種類や基本契約書、個別契約書、覚書といった契約書の種類、主に当社の取引で使用されることが多い契約の種類について解説をしていきます。

請負契約‥完成品に不具合などがある場合、契約の義務を果たしたといえないのでやり直しをさせたり修理をさせたりすることを法律用語で契約不適合責任といい、こういった内容が含まれることが請負契約の特徴といえます。
準委任契約‥請負取引と異なる点として、準委任取引は事務作業や製造等を実施すること自体が取引の目的となる場合に選択される契約になります。一般的に依頼した作業が適切に行われていれば契約の目的が達成され、事務作業に関する取引や完成品の内容が契約の締結時点で固まっていないような場合の製造・開発を依頼する場合に用いられる取引類型になります。完成品の納入や作業完了自体が契約の目的となっていないため受託する場合、受託者の責任が軽いように思えますが準委任の取引を受託する当事者はその業務のプロとしての管理義務や注意義務が課されることになります。注意義務を果たしていないとみなされるような対応をしてしまうと契約違反ということになり、代金の支払いがされず損害が生じた場合は賠償するよう請求されてしまいます。また、準委任であっても依頼する内容については仕様書などでしっかり約束をしておかなければ当事者間で作業の内容に認識のずれが生じてしまい、予定していた作業を行ってもらえないということにもなりかねないので、準委任で委託する場合であっても依頼する作業の内容についてはしっかりと書面で合意をしておく必要がございます。
秘密保持契約…本格的な取引の契約を締結する前の検討段階において、当事者間で開示される情報の取り扱いなどを約束するために用いられる契約になります。
ライセンス契約‥他社が持っている著作物や発明品などの知的財産について使用を許諾する場合に締結する契約。
ライセンサーからライセンスされていない事項が顧客とのライセンスの内容になっていないか気を付ける必要があります。
例えば、データを使用できる範囲や使用方法、目的、期間といった部分だけではなくライセンサーが定める禁止事項や遵守事項などのライセンス条件についても再許諾先に守ってもらう必要があります。
基本契約‥〇〇基本契約書と名称に基本契約であることがわかるタイトルで作成される。
個別契約‥注文書や注文請書で対応されるケースが多い。

利用申込書‥一般的にアプリやウェブサービスなど汎用的なサービスを提供する場合に用いられる契約。サービスを利用したいという方が事前に利用規約を確認し、同意をした上で利用申込を行います。
・契約書の構造


前文‥契約の当事者が誰であるか、大まかにどのような取引を目的とした契約であるかが記載されています。

当社が発注の場合は検収完了から3年、受注の場合は検収完了から6カ月と設定しています。
保証期間がいつから始まるのかという点についても着目する必要があります。

損害賠償‥契約違反等によって相手方に損害を与えた場合、その損害を金銭で賠償すること。上限額の設定は、注文代金の額や月額料金の何か月分といったように設定をする方法がございます。
契約書ひな形URL:
https://ss30j.cybozu.com/g/cabinet/index.csp?hid=123

知的財産権‥データやソフトウェア等の著作権、発明品の特許などの権利の総称を指す法律用語。

自動更新自体は特に問題はないですが、不要な契約が生き続け知らない間に二重で契約をしてしまうこともありえますので、契約書の有効期間についてはしっかりと管理をしておく必要があります。


契約の内容に曖昧な部分がある場合、納入された目的物に不具合がある場合や依頼した作業が実施されたとはいえない場合でも相手方にやり直しや債務不履行を主張することができなくなってしまう恐れがあります。
当社の契約書ひな形では、簡単な仕様書の書式を用意しております。別途詳細な仕様書の用意がある場合はそちらを使用いただいても問題ございません。請負契約や業務委託契約を締結する場合は、仕様書を契約書に添付することを忘れずに実施してください。
・法務への契約書審査依頼
当社において、法務部で行われる契約審査のことを契約等検討依頼と呼びます。
初回の検討期間は、受付から約5営業日程度を目安としておりますので検討依頼を申請する際は、余裕をもって申請をお願いします。
検討依頼をする際に、記載項目の内容を丁寧に記載していただくことや必要な資料の添付を漏れなく対応いただくとより効率的に進めることができますが、逆に必要な情報が不足していると法務部での確認の時間や手直しの時間が余計にかかってしまうこともありますので検討依頼を申請する際は、申請項目を丁寧に記載ください。
※第10回 法務部の教育編の動画と資料に関しては、下記に格納しております。
https://ss30j.cybozu.com/g/cabinet/index.csp?sp=0&hid=2934
※コーポレート本部勉強会のスケジュールは、こちらに掲載しております。
https://x.gd/3MIC7
次回のコーポレート本部勉強会は、第11回知的財産部からアイデア提案時とクリアランス調査時における特許の考え方についてです。
