
2022年12月13日(火)13時00分~14時00分、当社主催のウェビナー「必見!危機管理コンサルタントに学ぶ DX時代のBCP※見直しポイント」が開催されました。
※Business Continuity Planning。緊急時の事業継続化計画。
登壇者
・危機管理・BCPコンサルタントアドバイザー 稲葉 雅一さん(以下 稲葉さん)
・当社 IoT事業本部 IoT第二事業部 笹川 絵里さん(以下 笹川さん)
プログラム
~稲葉さん講演~
被災対応力を高めるBCP見直しのポイント
①震度6強(直下型)の被災実態
②なぜBCPの重要度が高まっているか
③BCPの策定・運用方法
④BCPの重要な基本事項と要点
⑤これからのBCP
~当社講演~
「Area Marker」で実践する災害時初動対応フローの構築と実行
①初動対応をDX化するメリット
②「Area Marker」の紹介
③BCP初動対応のポイント
今回のウェビナーには、危機管理・BCPコンサルタントアドバイザーの稲葉さんをゲストにお招きしました。
はじめに稲葉さんが「被災対応力を高めるBCP見直しのポイント」と題し、BCPの重要度の高まりやBCPの策定・運用方法について、また今後のBCPに求められることなどを講演しました。
続いて笹川さんが「『Area Marker』で実践する災害時初動対応フローの構築と実行」をテーマに、当社のBCPにおける初動対応支援システム「Area Marker」について、DX化のメリットを提示しながら紹介しました。
ウェビナーの内容を要約してご紹介します。
被災対応力を高めるBCP見直しのポイント
①震度6強(直下型)の被災実態
導入として、稲葉さんは過去の自身の被災経験について話されました。
稲葉さんは2011年3月15日に発生した静岡県東部地震によって被災しました。
当時、稲葉さんは機械メーカーに勤務しており、中核事業所の責任者として事業所のBCPの策定を担当していました。

被災状況は大変深刻なものだったそうです。
しかし悲惨な状況に見舞われながらも、稲葉さんの勤務する事業所では、地震発生の翌日には災害対策本部を設置し、その4日後には中核事業を開始、14日後には対策本部を解散し、そして17日後には全ての製品の生産を再開しました。
迅速に事業を再開できた理由として、稲葉さんは「事前に綿密にBCPを策定していたこと」を挙げました。
②なぜBCPの重要度が高まっているか
迅速な事業の再開に役立つBCPの策定。
現在、このBCPを重要視する動きは加速しています。
下の図は2000年代において、企業が被災しビジネス活動が停止した際の損失を表したものです。
災害時の復旧が長引けば長引くほどに損失は増えていきます。
ビジネス活動の停止から再開までの時間を短くすることが、BCPの考え方です。

現在、多くの企業においてグローバル化や分業・スリム・迅速化が進み、ビジネスにおけるスピード感は非常に速くなっています。
万一、被災により事業が停止してしまった場合、その損害は2000年代よりもはるかに大きくなっています。
「災害における本当の被害は、中長期のビジネスの損失」とまで言われています。
2000年代のBCPと比べて「ビジネス停止から復旧までの時間を短くする」という考え方に変わりはありませんが、その時間をより短縮し、可能な限り損失を防ごうと、現在BCPを重要視する動きは一層高まっています。

③BCPの策定・運用方法
BCPの策定にあたって難しいことは、「起きてもいない災害への被災を前提とすること」と稲葉さんは言います。
自然という不確実なものを相手とするため、災害に対する基本的な知識は当然必要となってきます。
稲葉さんはこのような知識を前提として、以下の順番でBCPを策定することを勧めました。
①事業を理解する。
②供給責任の下、経営資源やサプライチェーンに配慮しながら、重要業務の選定と優先順位を付ける。さらに目標復旧時間を設定すると共に、代替戦略まで考える。
③迅速な初動対応ができる体制作りと、事前にどのように行動するかをアウトプットとして完成させる。
④BCPを定着させる。
⑤BCPを維持・更新する。
また稲葉さんは、迅速な災害対応に繋げるためには、下の画像のようにBCPサイクル※を意識して回していくことが効果的だと説明しました。
※事業継続化計画を策定し、これを適切に維持するための考え方。

④BCPの重要な基本事項と要点
続いてBCPにおける重要事項・要点として、稲葉さんは以下の13の項目を挙げました。


⑤これからのBCP
最後に稲葉さんはこれからのBCPに求められることとして、「情報整理」「発信」の2つを挙げました。
また有事の際の社員の安否や災害の発生場所、リスク情報等をDX化によって効率的に収集すること、BCPを定着させるために日ごろから防災訓練やパトロール等を実施することが有効であると説明し、講演は終了しました。

「Area Marker」で実践する災害時初動対応フローの構築と実行
稲葉さんの講演の後、笹川さんの講演が行われました。
①初動対応をDX化するメリット
はじめに、笹川さんは初動対応時の課題を3つ提示しました。
そしてこれらの課題の解決策として、初動対応をDX化することを提案しました。

②「Area Marker」の紹介
続いて当社のBCPにおける初動対応支援システム「Area Marker」の概要と特徴を紹介しました。

BCPサイクルのうち、BCPの策定、BCP文化の定着、BCPテスト、維持、更新を行う部分をサポートします。
「Area Marker」の特徴として、笹川さんは「地図上の拠点と災害情報を一度に可視化できること」「拠点へのアラートメール発報」の2つを挙げました。
また「Area Marker」の導入によって初動対応の時間を大幅に短縮できること、客観的な指標で初動対応をサポートできることをアピールしました。



デモンストレーションも行い、「Area Marker」の特徴に加えて、操作方法についても解説しました。



③BCP初動対応のポイント
最後にBCPにおける初動対応のポイントとして「ルールを策定し、文化を定着させること」「リスク検知をシステム化し、一定の基準で安否確認を行うこと」「被害状況を迅速に把握し、初動対応にかかる時間を短縮すること」の3つについて振り返りを行いました。

質疑応答の後、ウェビナーは終了しました。
ウェビナーを終えて
ウェビナーを終えて、笹川さんよりコメントをいただきました。
笹川さん:
まずは、ご協力いただいた皆様ありがとうございました。
今回は「Area Marker」内のBCPの機能に焦点を当ててウェビナーを行いましたが、実際にBCPのサービスをご検討中の企業様から、まずは情報収集という企業様まで約40名の方にご参加いただきました。
BCPという観点から当初ターゲットとして想定していた部署や職位の方にも数多くご参加いただけたのが良かった点かと思います。
お打ち合わせの段階に進めた企業様もいらっしゃいますので、クロージングできるよう引き続き精進してまいります。
